畜産経営技術優良事例発表会を開催しました

 三重県畜産協会では、平成20年2月21日(木曜日)、松阪市若葉町の松阪商工会議所で、平成19年度畜産経営技術優良事例発表会を開催しました。

 会場には、行政や団体、畜産関連会社などの畜産関係者や農業を学ぶ学生、一般消費者など約100名の方々の参加がありました。

 畜産業界では、エタノール需要の急増や原油価格の高騰により飼料価格が上昇し経営収支に直接的に大きな影響を及ぼしていることから、本年度は発表会のテーマを「転換期」としました。

 厳しい畜産情勢の中で、精肉業界から新たに畜産部門の経営を展開した事例や新たな分野も見据えた経営者の実践内容や想いを語っていただきました。
 
肉用牛経営事例:松阪市瀬古食品オーシャンファーム瀬古清史さんの発表
 
 精肉店を50年間にわたり経営してきた会社ですが、BSEの発生以降、異常に高価になった松阪牛は東京に流れ地元で食することすら困難になり、かつ子牛の価格も上昇し精肉店の経営にも大きな影響が出てきました。

 このような情勢を見据えながら、安定した牛肉の供給を目的として、地元での生産をめざして平成18年に農場を開設しました。開設までには地元の反対、理解、承諾といった紆余曲折もあり、農場開設を断念しようかとも考えたようですが、堆肥の無償提供を提案したところ地元の理解も得られた上に資源循環型の農業の確立ができました。

 今後も地元とのつながりを大切にしておいしい牛肉の安定供給に努めていきたいと思っています。
 
養豚経営事例:亀山市小林ファーム小林陽子さんの発表
 
 ブランド肉の直販は、地元の農業仲間内の販売から始まりました。口コミにより徐々に売り上げ頭数を伸ばしてきましたが、生産が本業の小林ファームとしては、売れる部位だけの販売では直販が成り立たず、一頭売りという形態をとりました。

 初めてのお客様には部位の利用を示したレシピを提供するなど対話と主婦の立場を生かした直販に取り組んできました。

 過去の畜産女性は生産現場で汗を流すだけで表に出るようなことはなかったようですが、販売を軸として交流の場も増えてきており、食育学習の現場や女性同士の交流の輪を広げています。
 
養鶏(採卵鶏)経営事例:鈴鹿市鈴鹿ポートリー近藤博信さんの発表
 
 ふん尿処理部門は、非営利対象であり畜産の中ではマイナスの部分であり、処理にかける費用は低コスト化し費用をかけたくないが、営利を目的とするならば、高付加価値の堆肥生産が必要であり、販売戦略も含めトータルコストの削減を図る必要がありました。このことから高窒素型の製品を作ることに道を求めました。

 研究機関とともに試行錯誤の結果、普通肥料の登録ができた。肥料の販売数量は年々増加傾向にあり、県下の有機農業を推進するグループの支持を得て利用してもらっています。