平成21年度地域畜産ふれあい体験交流活性化事業
第二回シンポジウムが三重県内で開催されました
平成21年10月15日(木曜日)16日(金曜日)

 中央畜産会が主催の今回のシンポジウムは、「受け入れ牧場を増やし、特に児童生徒たちが積極的に牧場へ来るようにするためには」をテーマに開催されました。
北は岩手県、南は鹿児島県までの畜産協会職員や、畜産生産者など総勢71名が参集しました。
 シンポジウム1日目にには、松阪市天白小学校で食育教育に取り組む草分京子先生からは「総合学習の中で各学年が食育に取り組める環境には地域の協力があってのことだ。」といった感想や松阪牛の学習の一環では「と場」を訪問し、と畜のようすを見ると生徒たちは「食の大切さを実感できる。しかし、これは単純な見学ではなく、基礎的な学習を積み上げた上に立った貴重な勉強である。」という講演がありました。
 また、松阪市飯南町で松阪牛を飼育する森本武治さんからは、「子牛を育てるときの気持は、まるで自分の娘を育てるような態度で接している。餌の好みも1頭ごとを見極め、毎日毎日牛の健康状態に気をかけている。」といったお話がありました。松阪牛を通して子供たちに伝えたいことは、「命の大切さ」「お互いを思いやる気持ち」「食べることの大切さ」「食の安全」そして「地域の文化や伝統」であると締めくくりました。
 基調講演の後の意見交換会では、命や食の大切さをと畜現場を通して学べる地域の環境を賞賛する声も聞かれました。
 平成19年度に中央畜産会が作成したDVD「みんなで考えよう!大切ないのちと食べ物」の上映には感嘆の感想も聞かせていただきました。
 シンポジウム2日目には、森本さんが連れてきた子牛2頭を生徒たちが取り囲み、ブラッシングをしたり稲ワラを与えるなどの体験をしました。稲わらを始め配合飼料、麦など1回分の量が示されたり、ブラッシング道具、かつて牛を出荷する際に用いた「ワラ草履」などを見せながら、愛情を持って牛を飼育しているようすを伝えました。
 これらの体験授業のようすをシンポじウム参加者が参観し研修しました。
 本物の牛に触った感想として、「毛が柔らかくてすべすべしている。」「子牛なのにこんなに大きくてびっくりした。」など素直な意見が出されていました。