平成21年度畜産大賞業績発表・表彰式開催
  
 平成22年2月8日(月曜日)、東京都港区の南青山会館を会場に「平成21年度畜産大賞業績発表・表彰式」が開催されました。
 畜産大賞は、平成10年度から日本中央競馬会特別振興資金助成事業(財団法人全国競馬・畜産振興会助成)により、我が国畜産の「経営」「地域畜産振興」「研究開発」のそれぞれの分野で取り組まれている事例の中から、その内容が合理性、普及性、発展性を有し、今日的・社会的意義のある事例について「畜産大賞」等として表彰しているものです。
 本年度は、この大賞に向けて経営部門11事例、地域振興部門23事例、研究部門で23事例の計57事例がノミネートされ、地域畜産振興部門最優秀賞の「農業・畜産の“センチュリープラン(百年計画)”」〜持続できる農畜産業を目指して〜の鳥取県畜産農協に決まりました。
 開会に当たり、中央畜産会菱沼副会長から「今年は3部門からそれぞれ最優秀賞・優秀賞が選定されたほか、2事例が特別賞となった。事例はそれぞれ先進的なものであり、過去の事例についてもこの行事の場だけにとどまることなく、その内容を広報・PRしてきたことに自負を感じる。」と挨拶がありました。
 京都大学名誉教授で当事業審査委員長である宮崎昭先生から、各事例についての紹介がありました。
 今年度の受賞事例は、以下のとおりです。
<畜産大賞>《地域畜産振興部門
 「農業・畜産の“センチュリープラン(百年計画)”」〜持続できる農畜産業を目指して〜
  鳥取県畜産農業協同組合(代表理事組合長 鎌谷 一也)
<最優秀賞>《経営部門》
 「肉豚の高品質化と繁殖成績の向上が発展の条件と考える一貫経営」 〜6次産業への挑戦〜
   宮崎県児湯郡川南町 山道 義孝
<最優秀賞>《研究開発部門》
  光学的手法による食肉脂質評価装置の開発
   宮崎県宮崎市 宮崎大学農学部
<優秀賞>《経営部門》
 「牛舎構造を活かした飼養管理と循環型酪農経営」
   栃木県那須塩原市 小針 勤・小針 幸子
<優秀賞>《地域畜産振興部門》
 「集約放牧による公共牧場運営の確立」−効率的な草地管理による経営改善−
  北海道十勝郡浦幌町 浦幌町模範牧場
 「強い肉牛産地を目指した繁殖基盤づくり」〜黒毛和種繁殖生産に挑んだゼロからの歩み〜
  熊本県菊池市 菊池地域農業協同組合一貫繁殖牛部会
<優秀賞>《研究開発部門》
 「乳牛用飼料の飼料成分分析・栄養価評価法の開発とフォーレージテストへの普及・推進」
  茨城県つくば市 自給飼料利用研究会幹事会
<特別賞>《経営部門》
 「元気な鶏から最高のたまごが生まれる」をモットーの直販の実践
  愛媛県四国中央市 有限会社熊野養鶏
<特別賞>《地域畜産振興部門》
 「一粒万倍の機能をもつ、教育・福祉資源としての大都市ど真んなか酪農」〜そのとき牧場が教室になる〜
  東京都練馬区 小泉牧場とその仲間たち

最優秀事例、優秀事例、特別賞の各事例についてそれぞれ事例発表がありました。
 この内、東京都の小泉牧場の事例については、大泉小学校生徒代表、教員、PTAの参加もあり、小泉牧場親子に対し、花束贈呈のイベントがありました。
 閉会に当たり、中央畜産会小里会長から受賞者に対しお祝いの言葉と、審査委員等に対し慰労の言葉がありました。また、「昨年以来アメリカでも「チェンジ」、日本でも変革、改革があり、諸情勢は大きく変化した。この誇りある発表会で表彰された皆さんは地域でのリーダーとなってほしい。」と結びました。

 当日の会場の模様