鶏舎の周りは花いっぱい

 山下さんの鶏舎は、松阪市街地から車で約10分強の緑豊かな自然の中にあります。

花 昭和59年度から手がけた鶏舎施設等の建築に当たっては、養鶏場(畜産)の3Kのイメージをなくすためにも整った場内にするため、鶏舎の周辺には一年中、花と緑を絶やさないようしています。

 夏はポーチュラカ、冬は桜草(プリムラマラコイデス)が定番となり、花が咲く時期には写真を撮りに訪れるカメラマンも少なくありません。プランターは100個近くになり、花の少ない冬でも、場内は満開の桜草でピンク色になり甘い香りが漂っています。ただ単に花を植えるだけでなく、鶏舎内外の清掃にも気を配っていることは、整理整頓された敷地を見れば一目瞭然です。

 花をきっかけに卵を買いに来てもらえるようになったお客さんもあり、花の種や苗を譲ってあげたり交換したりといった交流も生まれています。また、花の話を通じて醗酵鶏糞の説明をし、そんなところから堆肥の販売へつながったこともあります。

 こういった花の話題が二度にわたり農業新聞で取り上げられたことから、他県の方に種を送ったこともありました。