伊賀牛青年部会長として頑張っています

伊賀市の数田 直哉さん(昭和53年生まれ)を紹介します。
 

数田さん伊賀牛後継者の道を選びました

 幼い頃から家には牛がいて、牛舎で遊びながら牛を飼う父の姿を見て育ちました。息子の目から見ると父は本当に牛が好きでよく働くまじめな人間だと思います。例えるなら100m走のスピードでマラソンをしているような元気のある人です。
 就農するに当たり父から牛を継げとかいう言葉はありませんでしたが、父から農業とか牛飼いの良さを自然に学んでいたんだと私は思います。私の牧場は、父が築いた基盤に立って、現在繁殖牛22頭、肥育牛85頭の一貫経営に取り組んでいます。

伊賀牛青年部の発足

 伝統ある伊賀牛の飼育は、現在43戸で約3,500頭です。飼養頭数は、昭和56年の5,500頭を最盛期として、後継者が育たなかったこともあり減少の一途をたどりました。しかし、就農へのきっかけはいろいろですが、現在8名の後継者が育ち、伊賀牛青年部を立ち上げ活動するようになりました。その仲間の代表として私が会長を引き受けることになりました。
 昨年は肉牛の基礎的な勉強をしようじゃないかということで、県の試験機関へ1週間お世話になったこともありました。エサの給与など諸先輩から学んでそのとおりやっていたことも、その裏づけの理論が勉強できて、それぞれの部員がそれぞれのレベルで学習できたと思います。

伊賀牛の伝統を守りながら発展もしていきたい

 諸先輩が築き上げてきた伊賀牛のブランドを守るためには、生産基盤の維持拡大が必要ですが、莫大な資金が必要になります。
 ゼロからの経営スタートは、なかなか困難なことであり、先代に頼るしかないというのが現状ですが、安価で効率的な牛舎の建設や生産コストの削減など身近な課題を部会員で勉強しています。
 伊賀牛は全国的にも珍しく生体取引をしています。その販売基盤は地元であり、地元の支持なくしては維持も発展も考えられません。しかし、将来的には、消費者の意見も集約し、どういったものが求められているのかも捉え、全国区を相手に販売できれば、さらに意欲も高まっていくものと思っています。

地域とともに歩めるように

 若い後継者が先導を切って、地域の親睦活動に貢献していきたいと思っています。
 伊賀牛の生産にかかわる者も、年代層は三代にわたることになりますが、良い牛を生産しようという想いは同じです。世代を超えた熱い議論も重要だと考えています。
 伊賀牛の後継者としての活動は始まったばかりですが、段々と強いきずなで結ばれていく気配を感じています。こういった交流をさらに広め、県内の肥育牛生産者や他の畜種の皆さん、あるいは、農業後継者同士といった広い交流が持てるようになればと思っています。
 たとえば、伊賀地域はおいしい伊賀米の産地としても知られていますが、現状では耕畜連携が十分に行われているとは言えません。稲わらの収集、良質堆肥の提供といった地域ぐるみの資源循環型農業を進めるにもこういった仲間の力が生きてくるんだろうと考えています。

 
(H18年1月取材)

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