鶏は正直です

 「畜産いいとも」の4人目は、
鈴鹿市石薬師町の服部光春さん(昭和22年生まれ)です。
 

服部さんコンピュータとのお付き合い歴

 コンピュータは、10年ほど前から導入して、採卵鶏の生産成績関係の把握に使ってました。ロータス1・2・3です。新しくWindowsの使えるコンピュータを次男が手配して手に入れたんですが、これに入っているExcelは、いまひとつ使い方が慣れないです。ロータスを使い始めた頃は、いろんな集計ができて「夢中になると深夜」ということもありましたが、今はやはり年のせいでしょうか、新しいことに取り組むのは億劫になってしまっていますよ。
 まだ、うちではインターネットに接続していませんが、他の家で見せてもらったことはあります。しかし、どう利用していけばいいのか、よくわかりません。
 仲間内ではホームページの作成・公開に向けての動きもあるのですが、何をどう書いていけばよいのやら?

鶏を飼うっていうことに、飽きがきません

 私が本格的に鶏を飼い始める前には、父もほんの少々飼っていました。私が、20歳の頃に2000羽〜3000羽の規模で鶏を飼い始めました。それからもう33年です。現在は約60000羽規模です。時代の流れというのか、段々に規模拡大の道をたどってきました。ピンク卵に取り組んだのは、ブランド化の走りとでもいうのでしょうか。
 ご存知のとおり、鈴鹿市は採卵鶏経営の非常に多いところで、中でも私の周辺はその密度が更に高いところです。仲間同士で自然に励ましあいながら、競っても来たんでしょうね。  365日、鶏の顔を見ていますが飼うことに飽きは来ません。
 毎日毎日の気象条件も変わるし、鶏の様子も変わります。そんな条件の中で、自分の努力がそのまま正直な成果となって出てくる養鶏という仕事が好きです。
 昔と比べれば、施設面でもずいぶん改善が進み、鶏は飼い易くなりました。しかし、自然も鶏もウソをつきませんから、自分が手を抜いてしまえば、ガクッと成績もダウンします。反対に自分の創意工夫・努力は必ず正直に戻ってきます。
 このあたりを何と説明すればいいのか良くわかりませんが、とにかく飽きないんです。

卵の評判はいかがですか?

 小売の量はほんの少しなので、直接「服部さんの卵は、、、」という声は聞きませんが、JA経済連や生協へ出荷している関係上、消費者のみなさんとの交流があります。そんな席で卵についていろいろ質問があったり、要望をお聞きすることがあります。
 個人としてもですが、養鶏家として安全でおいしいものをお届けしなければならないという責任を感じます。HACCPも取り組んで安全性の向上に努めています。

後継者はどうですか?

 息子は2人いますが、「継いでほしい。」とも、「継ぐ必要はない。」とも言っていません。
 しかし、継ぐとなれば規模ももっと大きくする必要が出てきますし、はっきり言って経営的、資金的に楽でないのが現在の養鶏業界の実情です。「経営」ってシビアなものですよ。

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