地域に溶け込んだ畜産業を

「畜産いいとも」の9人目は、
四日市市上海老町の加藤勝也さんです。
 

加藤さん肉用牛経営の始まりは

 昭和60年結婚を機に経営に参画したのが畜産の始まりです。豚3,000頭と和牛150頭の経営を養父から引継ぎ、和牛専門の経営に転換しました。県内でいち早く繁殖肥育一貫経営に取り組み逐次規模拡大を行い、現在繁殖牛270頭、肥育牛550頭を飼養しています。

作業の機械化、効率化が進んでいるようですが

 効率的な牛飼いを目指し、新しい技術を積極的に導入しています。昨年導入した自動哺乳システムは和牛経営では全国初の試みでした。母牛と子牛の鳴き声を防止することができ、地域の住環境保全対策にも役立っています。肥育牛にはコンプリートフィーダーによるTMR給餌を取り入れ作業時間の大幅短縮につながりました。
 金をかけない機械化という面では、中古機械を改造・改良して作業の効率化を図っています。飼養管理を改善し、近代的経営に向けた情報とアイデアをいつも探っています。一方で牛飼いの基本である伝統的な「牛づくり、草づくり、土づくり」という循環型農業にも真剣に取り組み粗飼料自給率はほぼ100%です。

休日はどう過ごしますか

 少年野球チームの監督を務めています。兵庫県の報徳学園で野球をやっていましたので自然と子供たちへの指導には熱も入ります。私にとっては、まさに趣味100%といったところです。

牛さんたちこれからの目標は

 近郊の宅地化により混住化が進んでいます。地域の住環境、自然環境、資源循環に配慮することが重要です。「以徳報徳」の精神で努力を続けて地域に溶け込んだ肉用牛経営を実行することにより1,000頭規模の肉用牛経営実現したいと思っています。

将来的には

 生産から販売、後継者育成をも見据えた法人経営への転換です。これからは、家族経営にとらわれず、やる気と能力のある者が経営に参画することで発展性のある経営を実現したいと考えています。具体的には、当牧場で生産した牛肉、完熟堆肥を利用した安心安全な野菜・米が食べられる施設を造ること。後継者育成を目的として将来就農を目指す者を従業員として雇用し、生活費を保障した中で経営・技術を習得できる場を提供するのが夢です。

第60回中日農業賞 農林水産大臣賞 受賞

新聞記事へ ご紹介した加藤牧場(加藤勝也さん)は、このたび、21世紀をリードする若手農業者として、第60回中日農業賞(中日新聞社主催)で農林水産大臣賞を受賞されました。
 加藤さんの経営は、農機具や飼料の工夫・アイデアに満ちた経営であり、低コスト・高品質を実現し、あわせて環境にも配慮したり、近隣との交流も積極的であることが高く評価されました。