平成22年度全国畜産縦断いきいきネットワーク大会
三重県からは6名の会員らが参加
 平成22年12月7日(火曜日)東京都下中野サンプラザで平成22年度全国畜産縦断いきいきネットワーク大会が開催されました。
 今年度は当初6月に開催が予定されましたが、宮崎県での口蹄疫発生のために延期されていました。今回の開催テーマは、「がんばれ宮崎!口蹄疫について考える」。このテーマに沿って、宮崎県でこの惨禍にあった肉用牛生産者から生の体験談を聞いたり、寸劇の発表がありました。
 いきいきネットの佐藤弘子新会長(長野県、養豚)の開会挨拶、来賓の農水省の松木農林水産大臣政務官、中央畜産会の菱沼副会長も異口同音に「口蹄疫を乗り越え頑張っていこう」という挨拶がありました。
村川徳治ライブショー
 「ミルク082(おやじ)」こと埼玉県の元酪農家、村川徳治さんは、酪農のすばらしさ、楽しさ、牛乳の大切さ等を自作の歌で届けています。歌詞は現場のようすを見たまま伝えられるように書かれたもの 、メロディーは演歌調、サンバ風などバラエティに富んだものばかり「ミルクソング」「あ~元気だね!」「うしうしサンバ」など『乳(にゅう)ミュージック』を聞かせてくれました。
♪ウシ、ウシ、ウシウシウシ~とサンバのリズムで会場の皆さんも参加。元気な酪農・畜産になれるよう願って腕を高く振って一緒に歌い踊りました。
寸劇「カラスは見た」
 宮崎県での口蹄疫発生をテーマに、家畜の処分をせざるを得ない状況に追い込まれた農家の苦悩をカラスの目を通して訴える寸劇が会員役員らにより演じられました。前会長の那須さん(熊本県、肉用牛)の迫真の演技に、目頭を熱くさせられました。
    カァ~カァ~・・・上空を飛んでいたカラスたちが、真っ白になった大地を発見!
     「おやぁ? こんなところで雪が降ったのカァ~?・・・」
     「いやいや、あれは、雪なんかじゃないぞ」   口蹄疫対策として散布された石灰の「白」でした。
    牧場では、役所の人が農家の人を説得しています。
     「これ以上感染をさせないためには、と殺しか方法がないんだ、そう決まっているんだ」
     「うちの牛たちは元気にしてるんだ、殺さなくてもいいじゃないか・・・」
     「せめて、子牛だけでも生かしておいておくれ・・・」
シンポジウム「口蹄疫について考える」
 宮崎県新富町で肉用牛経営を営んでいる小守さんから、実体験に基づいた口蹄疫発生による苦悩を聞かせてもらいました。地元にいてもどの農家で発生したのかといった情報も入らないことにいらだちを覚えながら、不安でいっぱいの毎日を過ごしたようすややっと復興の段階に入り仲間の農家でも試験的に牛を導入し始めたことが報告されました。
 また、家畜改良センター岩手牧場に勤務する白戸さんからは、現地で行った支援作業等について報告がありました。獣医として元気な家畜を殺処分せざるを得ない使命を受けた心労。これを「もうこれ以上感染させないための手段だ。」と自分を納得させて作業に当たった日々についてお話しいただきました。
2分間スピーチ
 日頃、思っていること、感じること、最近の私・・・お話ししたいことイッパイです。大会恒例の2分間スピーチでは、今年も皆さんの元気な声をきくことができました。「6次産業化に取り組んでいる」「子供たちには食育を通じて教えたいことがたくさんある」「久々に大会に出席!」「日頃の頑張りには、ご褒美も必要」・・・
 三重県からは、大会、スピーチとも初参加の竹内さんに登壇してもらいました。「健康志向で赤身の肉が選択されることも多くなりましたが、やはり伝統の松阪牛はとても美味しい。」「宮崎からはたくさんのもと牛が来ているので、元気に復興してもらうことを願いたい。」