テーマは「結ぶ・広げる 農山漁村から」
第23回農山漁村のつどいに参加(三重県総合文化センター)
平成23年2月23日(水曜日)
 このつどいは、農林漁業に就く男女が地域づくりや農林漁業に協働して取り組み、共に輝く新しい農山漁村のあり方を考えていこうという目的のために開催されるものです。
 今回の「つどい」では、山形県でグリーンツーリズムに取り組む栗田キエ子さんから「愉しむ・伝える・繋ぐ」と題した講演をいただいたり、県内の地域振興の事例を題材に研鑚を図りました。

講演
演題「愉しむ・伝える・繋ぐ」、講師「暮らし考房」主宰栗田キエ子さん
山形県最上郡金山町は、人口6,000人ほどの山間地域。20歳で結婚した後に「ブナ(橅)萌え」という独特の自然を知り、この地で生きていくことに喜びを覚え、この地を活かしていこうと思った。遊びの中から藍染やこの地で盛んな杉の植林を活かした生活(活動)ができないかと考えた。なめこの栽培等に取り組む中でドイツでグリーンツーリズムを体験する機会を得た。
 活性化活動の中で楽しさを見つけ出したら、これを外に情報発信することが大切。発信すると逆に情報も集まってくる。活動はすべての人の支持を受けながら実施できるものではない。やりたい人、意欲のある人がまず先行することが必要。農業は、積み重ねた努力が成果になるものだと教わった。
 「暮らし考房」では、地域の素材を使い、木工にも取り組む。楓やエゾウコギに目をつけ、新しい商品の開発研究にも勢を出した結果、長年の労が報われ、商品としての販売にまでたどり着いた。
 山という自然を使い、生活を豊かにできれば自分の気持ちも豊かになれると感じる。自分を愛せる自分でありたい。誰かを元気にさせられる自分でありたいと、この地域に住みたいと子どもたちが思ってくれるような魅力作りが必要であると感じている。

活動事例発表
(1)水産環境保全と特産品づくり活動
三重外湾漁協:三木美智加さん
 尾鷲市三木は、漁業生産額の養殖漁業が80%を占める地域。過疎化と高齢化が進む地域。漁協女性部員60余名が「環境保全(洗剤利用減)」「海浜・町内の清掃」「料理教室の開催」等の活動を展開している。しかし、同会員も高齢化が進み活動にも支障を感じることもある。組織の活性化のためには、活動内容を魅力的なものにする必要がある。新しい方策として、活動を公民館活動とも協働し進めてみた。つばき油を作成し、鯛との組み合わせによりカルパッチョ料理を試みた。
 活動の活性化には、楽しく参加できることが重要。
(2)地元産小麦で食育活動
Agriロマン桑員:伊藤良子
当地域では、水田で水稲、大豆、小麦をブロックローテーションで集落営農を行っている。1戸当たり70a程度の小規模農家が多い。
 会では、消費者に農業のこと(どんなものが生産されているか、安全に生産されているか、取れたての農産物の美味しさ)を知ってもらうこと、地元の農産物を消費してもらうこと等を活動の目標に揚げてきた。
(3)三重県の食育の取組
県マーケティング室:谷主査
 食育では次世代の消費者を育てるという役割もある。このためには、学校給食での取組が重要と考える。県では、健康福祉部、教育委員会、農水商工部が三位一体となって活動している。
 三重県食育推進計画では、栄養教員の位置付けに重点をおき、多科目を総合的に組み合わせた活動を推進している。

講演、パネルディスカッション
「地域の未来を考えよう~きっかけづくりの取り組みから~」と題した東京農工大学の福井隆客員教授からは、地域の活性化に取り組んだ事例を取り上げ講演がありました。各地の地域活性化成功のキーワードは、「自分たちでやること」お話をいただき、元気な事例を築き上げていったパネラーの皆さんとの意見交換があった。
 三重県内では、大台町の下三瀬地域の渡し船の復活、大宮町野原地区の地域おこしの事例が取り上げられた。
 地域で活動を起こすには、「きっかけ」と複数の有志が必要。これらが参集して、現状を把握し、課題や、できること・やってみようと思うことを整理することから始め、小学生等を取り込んでいくことも効果が上がる。
 パネラーとして出席した下三瀬地区の角谷さん、野原地区の鳥田さんからは、活性化に取り組む中で感じた喜びや、反対に障害となるものについて意見発表があった。