平成25年度総会、研修会を開催
平成25年6月7日(金曜日)三重県教育文化会館にて

総 会
 総会には会員14名を含む19名の参加がありました。
開会に当たり小林代表世話人から次のような挨拶がありました。
 『サン・カラットが発足以降、早くも6年の歳月が過ぎました。この間には、BSEの発生、食肉の偽装事件、鳥インフルエンザの発生、飼料費高騰など、さまざまな事件や問題に直面してきました。TPP交渉への参加表明も先行きが心配です。こんな局面にある時こそ、畜産女性も知識を深め、消費者の皆さんに国産の良さと安全性を訴えたい。今後もお互いに助け合い、共に喜び合えるサン・カラットでありたいと思います。』
 来賓としてご出席いただいた三重県農林水産部畜産課の西口課長補佐からは、『積極的な姿勢で畜産に取り組む女性を支持し、応援したい。』と挨拶をいただきました。
 また、JA三重中央会の葛西部長からは、『日本の農業を始めとして経済・社会を後退させるTPPについては、反対。』と挨拶をいただきました。
 総会では、平成24年度の事業報告、平成25年度の事業計画について世話人から提案し、出席会員の賛同を確認しました。
 平成25年度の事業計画に取り立てて新しい企画を盛り込んだわけでもありませんが、積極的にこれらの行事に参加してみて下さい。
 総会資料にも記載したように自分だけで勉強することも必要ですが、日々の時間の中から時間を割いて研修の場に身を置くと、新たな知識や情報を得たり、スキルアップを図れることはもちろんで、さらに、熱心な人と同席することで自分のモチベーションも上がります。
 ぜひ、自分自身を半強制的に非日常的な環境に置いてみて下さい。
 すでに開催日程が決まっているものもあります。
 あなたの予定表にチェックをお願いします。
(総会資料[PDF]はこちら)


研修会は、三重県養鶏協会と共催
~ 福岡県から畠中五恵子さんをお招きして ~ 
 畠中育雛場の二代目社長として、新しいアイデアで6次産業化に取り組むようすをお聞かせいただきました。
 サン・カラットの総会への参加やこの研修会でお話いただいたことについては、「養鶏の友」(日本畜産振興会発行7月号)で触れられています。
 お話いただいた主な内容は次のとおりでした。

 畠中育雛場は、父が創業した会社で名前のとおり当初は育雛業者でした。業務上、いろいろな種類の鶏を飼育するものの、いわば「鶏の余り」も発生。これを自家飼育することが採卵経営につながりました。
 採卵経営に移行しつつも、従来のお客様とのバッティングは避けなければなりません。地元で大々的にタマゴを売るわけにはいきません。農場のある飯塚周辺は、養鶏場が多く、直販形態をとっているタマゴ直売の激戦地区です。 ちょうど、この頃、パソコン通信が始まった時代で、フォーラムに入って都会の人とお話をすると「生タマゴを安心して食べられない。」と思っている人が多くいたり、タマゴそのもののこともよく理解されていないということが分かってきて、ビックリ。こんなことがきっかけになって、自社のタマゴのことなどをパソコン上で話したことから、理解も深まり、そういった交流の重要性を痛感しました。都会からみると飯塚あたりは、「田舎」であって、イメージも大変よかったようです。
 タマゴのことを知ってもらいたいという気持ちは、今でも大切にしてイベント時の精神に活かしています。
 時代は進んで、今や、インターネット時代。ホームページでは、自社のタマゴについてどんどんと情報を提供しています。タマゴの価格は市況に大きく左右されてしまいますが、インターネット販売のもうひとつの力は、自分で決めた価格を人に認めてもらえれば、市況に影響されない点も魅力です。
 販売のアイデアをひとつ紹介しましょう。お正月でもタマゴの流れを止めるわけにはいきませんが、やはり人手不足になりがちです。そんなときに、「紅白たまごパック」を企画してみました。紅白であり、お正月には打ってつけ。ちょっとした手土産用に買っていただくお客さんもどんどん増えています。これって、パック詰めの手間を省くことにもなり、ニコニコです。
 最近、食育という言葉をよく耳にします。イベントの中で自然に食に関する知識を得ながら、身に付けてもらえるようなイベントを意識しています。ただし、相手には「教えられているんだ」という意識を感じさせないように・・・
 イベントにも経営にも女性の視点を大事にしています。畜産に携わる女性が活動する「全国畜産縦断いきいきネットワーク」では、現在、副会長。三重県の「三重の畜産女性の会サン・カラット」の皆さんとも、そんなところで知り合いました。女性同士の会話はすごいんです。初めて会ったその日から、どんどんと意見を出し合い、吸収し合い、満足して東京を後にします。男性陣の名刺交換、「私の農場の規模は・・・」なんてことは、女性の場では後回しです。東京で開かれる大会に参加する、どんどん仲間の輪を広げる、満足して帰ってくる・・・これでパワーも上がります