いざ、いきいきネット全国大会へ

平成25年8月27日(火曜日)
中野サンプラザ(東京都中野区)

 全国の畜産に携わる女性の会「全国畜産縦断いきいきネットワーク」の大会が開催されました。
今回は、TPP問題を学ぶことを目的に「国際化時代に向け、負けるな畜産!輝けウーマンパワー!」をテーマに開催されました。三重県からは6名のサン・カラット会員が参加しました。
 大会冒頭で、前任の佐藤さん(長野県)から会長を引き継いだ新潟県の島田さんが開会に当たり挨拶をしました。『いきいきネット発足以来、畜産に携わる女性の思いを大会や意見交換会の場で農林水産省の皆さんにも伝えてきた。継続は力なりという言葉を実感できる。経営面で厳しい畜産業界にあって、自助努力では対応できない課題が多い、今後も行政の力を頼りつつ経営を維持発展したい。厳しさをチャンスに変えていきたい。』
 来賓として農林水産省原田畜産部長からは、『この大会ではストレートな意見が飛んでくる。安価なものを求める安値志向や飼料費の高騰など厳しい畜産情勢の中で飼料対策を講じたが、根本的な課題の解決にまで至っていない。今後も率直な意見を参考に行政としてできることに尽力したい。』とお言葉をいただきました。
 全国いきいきネットの事務局を担ってきた中央畜産会近藤常務からも挨拶がありました。
寸劇「カラスだって反対だ!
 熊本県、肉用牛経営那須さんの脚本により、会の役員、会員による恒例の寸劇が演じられました。三重県からも松葉さん、竹内さんが参加しました。
 寸劇は、農業委員会への女性参画の困難さを題材にして男女共同参画を考えさせる一方、TPP問題にゆれる畜産業界の先行き不安をテーマにしたもので、名(迷)演技で会場を沸かせました。
『私たちカラスが生きていけるのも、人間が田畑を耕しているからかな~カァ~カァ~』
中央畜産会の伊佐地参与の講演「TPPと畜産経営」
 中央畜産会は「日本の畜産ネットワーク」の中心的立場で反対を叫び、現在も交渉の地に関係職員等を派遣し情報収集に当たっている。
 しかし、TPP交渉の成り行きは秘密厳守という盾に遮られ、生の情報を得ることができていない。情報として得られても、下へ情報を流すことも禁じられている。畜産に関するすべての品目について関税が守られるか不安がある。TPP交渉の行方を考える際に、悲観的な視点と楽観的なそれがあるが、私自身としては「現在の日本の畜産で平均的な経営(成績)を上げている者がつぶされてしまうようなことはないだろう。」という思いである。

講話『神奈川の畜産に携わった33年間を振り返って』 講師 湘南家保 稲垣所長
 男女共同参画というテーマに即して、就職した頃は紅一点であった稲垣さんから当時の思い出も振り返りながら講演がありました。
 神奈川県の畜産は戸数も減少しているが、都市近郊という環境を活かした積極的な姿勢で経営に臨む者も多い。一方、混住化により他県へ新天地を求め移転した農場も多い。
 公務員として就職した頃、自身も妊娠・出産を経験した。本人が求める本当のサービスとは何であるかを「受ける身」として実感したのもこの頃である。
 女性が畜産の現場で働くにはトイレの問題一つでも課題だったが、昨今はインフラが整備された。
 女性が仕事に就くことは、男性に比べるとまだ制約も感じるが、続けることが肝要であり、仲間と共に歩めることが必要と感じている。
講話『女性経営参画者への提言』 (株)ユーユーワールド 大森部長
 同社に勤務していたが、縁あって一時中国武漢で飲食店(カレー店)の開店準備を支援することになった。この経験がその後、再度、同社に戻って仕事に就いた際に役立った。大学生をターゲットに食の好みを調査し、商品開発に当たったが、現地では抗議的な行動を感じたこともあった。
 日本に帰り、同社に戻り、栃木県の産品を販売する業務を請け負った。銀座にタイミングよく店を開店できた。
 農産物(畜産物)を海外で販売するには、自分の言葉で販売することが肝要。日本には安全・高品質なものが求められているので、これに応えることが必要であり、当然、日本で売れないものは海外でも売れない。
 海外にもチャンスがあるが、国内のチャンスもある。生産者から消費者へのメッセージを重視した行為が必要と感じている。
ディスカッション『私は考える!国際化時代における女性の経営参画』
 熊本県の那須さんが座長となり、六次産業化、男女共同参画をテーマに意見交換をしました。
「六次産業化では、経営に幅を持たせている事例もあるものの、人件費の増加といった障害も考えなければなりません。」「商品の広がりは、口コミとかフェイスブックにより支持層が増える傾向もみられます。」といった意見もありました。
 また、経営内の女性の立場は、過去には単なる労働力としての評価であったものの、若い後継者層では、その存在を認められ「給与」を支給されることが基本となってきているといった明るい話題も聞くことができました。
2分間スピーチ
 恒例の2分間スピーチへの登壇は、皆さん、熟練の域に入ったのでしょうか。短くスマートに要点をピシッとお話される方が増えてきています。
 今回のスピーチ内容は、どんなだったでしょうか。。。
『福島県では、女性組織が「ビーフミルクシチュー」を商品化して販売しています。この活動のもととなる組織の「ロゴマーク」を募集してま~す。』
『全国いきいき大会も元気よく開催されますが、モーモーかあちゃんの会も開催回数を重ね盛大ですよ。次回は秋田県で開催するので、畜種を問わないで参加してください。』
『原発近くの牧場からやっと牛の出荷ができた。』
『私は、牧場の従業員。男性を意識して同じように働こうとしてきましたが、女性には女性の役割や立場があることを感じ、女性ならではの働き方をしたいと考えています。』
『小さな肉用牛経営です。夫婦で里山を活かした生活を目指しています。』
『経営の危機を乗り切るには、低コスト化も必要。牧草を作りたいが、地域の条件が悪く、苦労が多い。全国一律の支援ではなく、地域にあった行政支援が欲しい。若者が後継できる酪農を樹立したい。』
『酪農経営で夫婦の意見が合わず、離婚しました。立場上、牧場経営をすることになりました。好きな牛と共にありたいと望み毎日、頑張っています。』
編集後記
 いやぁ~充実した一日。
 毎年、思いますけど、この元気、雰囲気をそのまま伝えられているとは思えません。ぜひとも「現場」へお越しください。『事件は現場で起きてるんです~』