明野高校で出前授業を行いました!


 令和元年5月14日(火)、三重県立明野高校で三重の畜産女性の会サン・カラットによる令和第1弾となる出前授業を実施しました!

 明野高校は今年で創立140周年を迎える歴史と伝統があり、現在は農業(生産科学、食品科学、流通科学)と家庭、福祉の 3 学科を有する専門高校です。
 今回は生産科学科2年生34名の生徒さんに、酪農・養豚・養鶏・飼料供給に従事するサンカラット会員よりお話させていただきました。

 なお、出前授業は県畜産課の協力により実施しています。
   
講師・参加者
 渡邊節子さん(渡辺牧場)
 小林陽子さん(有限会社 小林ファーム)
 松葉里美さん(松葉ピッグファーム)
 山下晃美さん(山下鶏園)
 堀川ゆかりさん(協和通商株式会社)
 藤田若枝さん(県畜産課家畜衛生班)
  
第1部講演
  
渡邊節子さん(酪農)

 酪農経営の1日の仕事を紹介。堆肥は自給飼料生産や耕種農家と連携して飼料稲を利用しており、農地に還元して資源循環型の経営を実践している事や、消費者交流にも積極的に取組んでいる事をお話していただきました。
 酪農教育ファームの取組みでは、衛生管理を徹底した中で酪農への理解と製品の安心を、年間約200名の参加者へ伝えていらっしゃいます。
 
小林陽子さん(養豚)

 養豚経営が県内で50戸を切る状況となっている事や、養豚農家だけでなく畜産農家全体が減っている事にふれ、そんな現状でも、残っているほとんどが昔の家族経営とは違い、法人化していて、雇用者の労働環境が一般的な会社と変わらないように改善されている事などお話していただきました。

 また、畜舎については、海外の先進技術を積極的に取り入れた施設により、効率性と衛生対策を行っていることを紹介。20年前から自分の手で付加価値を付けた販売に取組み始め、良い肉を買い戻して直販を行ったり、販売部門も良い肉を良い状態で提供するための設備投資をしながら拡充してきた事なども紹介していただきました。
 
山下晃美さん(養鶏)

 衛生管理の重要性をお話くださいました。
 現在の養鶏業界では病気の侵入が一番心配されています。にわとりを見せて欲しいとの要望も断り、日々清掃してきれいな園を心がけていらっしゃるそうです。日々の衛生管理の徹底は、良い効果も生んでおり、お客様から商品の安心安全を認めていただいているとの事でした。

 また、飼養管理では夏場の温度管理に非常に気をつかう事、にわとりはデリケートで顔つきを見ながら管理している事などを説明していただきました。
 
堀川ゆかりさん(飼料)

 畜産農家に配合利用を供給する立場から畜種によるエサの形状の違い、給与ステージによる飼料配合内容の違いを説明していただきました。一般的な配合飼料の他、畜産農家によってはオリジナル飼料を求める場合もあり、飼料設計ができる職員を配置して生産者の要望に応えていらっしゃるそうです。
 
第2部意見交換会


 意見交換会では、生徒さんより

 「お肉のおいしい部位はどこですか?」
 「休みはありますか?」
 「牛乳の価格はどのように決まりますか?」
 「豚を誘導するためのコツは?」
 「卵の価格はどのように決まりますか?」

など、様々な視点からの質問がありました。

 今回の授業で、畜産業への理解が少しでも深まり、将来畜産業に携わりたいという想いが芽生えるきっかけになれば嬉しいです。
 
 サンカラットは今後も出前授業を開催していきますのでお楽しみに〜