5.バイオガス化

1)バイオガスプラントとは

 畜産の環境汚染問題が顕在化し、効果的な対策が模索されているなかで、糞尿の処理と同時にエネルギーの取得が可能なものとして、バイオガスプラントが我が国においても脚光を洛びるようになってきた。一般的なバイオガスプラントでは、家畜糞尿を嫌気発酵させメタンガスを回収し、そのメタンガスで発電機を稼動させ電力を得ると同時に廃熱を利用するという電熱併給(コジェネレーション)のシステムになっている。また、嫌気発酵処理が行われた後の消化液は、液肥として利用される(図4参照)

 畜産においてこうしたバイオガスプラントが注目される理由としては、糞尿を密閉した空間で嫌気発酵処理するので悪臭問題が回避でき、メタンの放散を防止できるという環境保全上のメリットがあるうえに、消化液が肥効性の高い液肥として利用できるメリットがあげられる。さらには、エネルギー政策の在り方によるが、エネルギーの生産と供給によってバイオガスプラントは収益部門としての位置づけが可能になる。

 このようにバイオガスプラントは、本来環境保全に貢献する技術であると同時に条件如何では経済的利益をもたらすものとなる。

図4
図4 バイオガスプラントの概略図