遮水性マット、通気性シートを
利用した簡易な堆肥管理

 平成16年11月1日に完全施行される「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」に対応するため「遮水性マット、通気性シートを利用した」ひとつの手法を紹介します。

 他県では、すでに取り組まれている内容ですが、三重県内では初めての取り組み事例となりますので、マットを設置した日のようすを写真で紹介します。

 
マット設置場所を掘った様子   1マットを設置する場所を掘ったようすです。 完成後、廃汁をマットの外に出すために、若干の傾斜が必要ですが、この事例では、設置場所の畑が適度な傾斜地であったためこれを利用することになりました。 幅7m、長さ15mほどの穴で、トラクタに付けられたホイルローダ、スコップで掘りました。畑地のため比較的容易に掘ることはできましたが、掘り起こしてできた「土」は想像以上に容積が多く、とりあえずは、穴の周囲に積みましたが、以降の作業をするに当たり、さらにこれらをのける必要がありました。(掘削作業は、事前に終了していました。)
 
2廃汁排出用には、暗渠パイプを設置しますが、そのパイプを埋めるための溝です。 当初は、浅く掘りましたが、溝全体が小さい(深さ、幅)と感じたため、スコップの深さ、幅程度に再度掘り直しました。 溝の位置は、多くの事例で中心部を走っていますが、当事例は、自然の傾斜を利用したことから、幅に対して1:3程度の位置になりました。   パイプを埋めるための溝
 
ポリ容器を設置するための穴   3廃汁を受けるためのポリ容器を設置するための穴です。
 
4廃汁を受けるためのポリ容器を設置したところです。この容器は市販のゴミ用ポリ容器です。 この廃汁受け用としては、施設園芸で使用する消毒液を入れるタンクなども、利用できますが、価格が高くなること、大容量のため周囲の土の圧力からタンクを守るようにコンパネ等の囲いが必要となること等の設置条件と、廃汁をくみ出す作業に要するバキューム等も必要になることから、当事例では、簡単なポリ容器を利用しました。 廃汁が溜まった後は、ヒシャクでくみ出す予定です。   ポリ容器設置
 
ジョイント部分   5暗渠パイプをマットの外のパイプと接続するためのジョイントです。 この部分にだけは、マットに穴を開ける必要があり、ここから廃汁が漏れないように外部と接続するにはこのようなジョイントが必要です。
 
6暗渠パイプを敷設するために、置いてみました。 そのまま土で埋め戻すと目詰まりするため、モミガラなどでパイプを包むようにします。   暗渠パイプ敷設
 
暗渠パイプ上部をモミガラで覆った様子   7暗渠パイプの上部をモミガラで覆ったようすです。
 
8モミガラの上をさらに土で覆います。 当事例では、マット上に大型機械(ショベルローダ等)が走ることはないため、暗渠パイプの埋設深さも浅めで問題はありませんが、利用の仕方によっては、パイプを深く埋め込んだり、マット上の土の厚さを十分なものにする必要があります。   モミガラを更に土で覆う
  
モミガラを被せながら土を被せた   9風がやや強い日の作業でしたので、暗渠パイプにモミガラを被せながら、土を被せる作業になりました。
 
10周囲の土手部分の作業工程です。 マット周辺からの雨水が入らないようにするための作業です。   周囲土手部分の作業工程
 
マット加工部分   11排汁用のパイプを外部に出すために、マットを加工した部分です。 現場でマット設置時に、やや作業に手間がかかるのは、マットの四隅の処理と、パイプジョイントでできるマットのシワをうまく伸ばしながら、マットを埋め込んでいく工程です。 しかし、基本的には排汁が思う方向に流れるようにイメージしながら、作業を進めれば、取り立てて精巧な作業が必要であるわけでもありません。
  
12外部に出された排汁用パイプにL字型パイプをつけました。 必ずしも必要な部分でもありませんが、ポリタンクの外へ排汁がこぼれないように配慮しました。   L字型パイプをつけた
 
マットを敷き終わり   13マットを敷き終わった状態です。 この状態までにかかった時間は、概ね3時間半程度でした。(労働力6名程度、穴掘りの時間は含んでいません。) マット上の土は、20cm程度にしか埋め戻していません。通常、ショベルローダ等で糞を搬出入する場合は、もっと厚くする必要がありますが、当事例の場合は、糞の搬入を一輪車で行う予定です。