昨年に引き続き松阪市立天白小学校の
生徒たちが家畜にふれあいました(^^

 平成18年10月26日(木曜日)、本年度も三重県畜産協会では、地域畜産ふれあい体験交流推進事業の一環として、「地域畜産体験交流研修会」を開催しました。

 この研修会は、牧場など畜産の現場でのみ可能な生の畜産体験を通じて、皆さんに畜産を身近に感じてもらい、理解を深めてもらいたいという目的で開催しています。

 参加した松阪市立天白小学校では、「食」について総合的な学習を実施しており、この日の活動もその一環として6年生61名が学習を深めました。

大紀町「大内山ふれあい牧場」

 大内山酪農農協の育成牧場でもあるこの施設では、「搾乳」「バターづくり」「獣医さんの指導による牛の診察!?」を体験しました。

 まずは、牧場の係りの人に教えてもらい乳しぼりのやり方を学びました。「ギュッと握るだけじゃ、出ませんよ。こうやって・・・」指を上から順序良く握るように教わりました。

 さあ、みんなも初めての乳搾りに挑戦です。

 うまくできるか心配顔の生徒もいたようですが、教わったようにやってみると、白いお乳がピュッとうまく出ました。感激です。(牛のお乳は)「ふにゅふにゅしてる。」「温かくて気持ちいい。」「もう一回!」「痛くない?」といった声が聞こえていました。

 今回の牧場体験では、獣医さんのご指導もいただきました。「牛の心臓の音を聞いて見ましょう。」・・・そう獣医さんに言ってもらいましたが、生徒さんは、残念ながら心臓の場所がわかりません。肺の位置も、胃がどこにあるのかもわかりません。ひとつずつ教えてもらい、ひとり一人が、聴診器を耳に、「牛の診察」をしてみました。「聞こえた!」「ググググッて聞こえる。」「エッ?どの音?」これも初体験でいろいろな感想を聞かせてもらいました。

 バターづくりでは、ビンに入れた生クリームを汗だくになって振り続けました。脂肪分が固まり始めると、ビンから聞こえてくる音が変わります。「これくらい振ればいいですか?」「まだかな?」バターづくりの先生に聞いてみると・・・すぐにOKをもらえたり、「もう少しだな、頑張って」と声をかけてもらったりしました。

 バターづくりの途中で生まれる「バターミルク」も飲んでみました。普段から牛乳が好きな子供にとっては極上の味だったようですが、苦手なようすの生徒さんもいました。頑張って牛乳好きになって下さいね。

 頑張ってできあがったバターをクッキーに乗せて試食してみました。「おいし〜い。」「うま〜い。」「まいうぅ〜」残りはビンに詰めて家族へのお土産になりました。

 このお土産を食べて、今日の体験を家族の皆さんに伝えてもらいたいと思います。

明和町「吉田牧場」(肉用牛肥育経営)

 天白小学校の6年生生徒の皆さんは、すでに学校の授業の中で、「松阪牛」のことについても学んできています。

 松阪牛の生産者のお一人が、飼育についてお話をしていただいたり、食肉公社でお肉になる牛のことも学んだりしてきました。

 そして、この牧場体験の前日(25日)には、みんなで考えた「松阪肉を使った給食の献立」により、給食に松阪肉が登場しました。(^_^)v

 そして、この日はいよいよ松阪牛を飼育する牧場へ出かけることになりました。

 吉田さんの牧場では、100頭を超える牛を飼育しています。午後2時過ぎに牛舎を訪れると、牛さんたちは午後の陽射しを浴びながら、のんびりと牛舎で休んでいました。

 牛さん:「おお、なんだかたくさんの子供が来たぞ・・・」座っていた牛も全頭立ち上がり天白小学校の皆さんをお出迎えです。

 吉田さんからは、牧場の説明や、牛の説明を聞きました。事前に資料に示した「物」がどこにあるのか、何に使うのかを探検した人もいます。早く牛にエサをあげたいなぁとウズウズしたようすの生徒さんもいます。

 吉田さんが、近くの水田から集めた「自給飼料」の稲わらを解いて「牛にあげて下さい。」と言って下さいました。

 ワッを稲わらをつかんで早速牛に「給餌」です。・・・舌がうんと伸びてくるのをみて「・・・」と感じた人もいたようですが、「目がかわいい」「食べてくれた」と楽しそうな声が上がりました。

 空になっている牛房をみて「ここには、なぜ牛がいないの?」「先週出荷したんだよ」「かわいそう・・・」という声もありましたが、「あなたは牛肉、嫌いかな?」の質問には「大好き」という答えが戻ってきました。

 きょう一日の体験をこれからの学習に活かし、家庭でもこの思い出を語り合って下さいとお願いをして、牧場体験を終えました。
 
     当日の様子
        大内山ふれあい牧場    バター作り    搾乳体験    吉田牧場

        ふれあい体験交流会アンケート結果[PDF]