よい家畜ふん堆肥とは
★取扱い面からみた良い堆肥とは、散布などの作業をする際に扱いやすく、周囲に迷惑を及ぼさない次のようなものです。 |
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悪臭のしないもの |
主な悪臭成分は、アンモニア、低級脂肪酸(VFA)、含硫化合物(硫化水素・メチルメルカブタン・硫化メチルなど)ですが、堆肥化して好気性発酵を持続することによりこれらの悪臭成分は最小限にできます。 堆肥化に当たっては水分の調整が重要です。通気性を確保するためには、発酵温度を下げない程度の強制通気を行うとか切り返しを適度に行うことが必要です。 | |
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取り扱いやすいもの |
堆肥の水分含量が高いと、取り扱いにくいだけでなく、重くて運搬や散布の作業が困難なので、できるだけ水分含量を低くなるように仕上げます。 また、でき上がった堆肥を袋詰めにする場合には、水分含量を30%前後を目安として下さい。 | |
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堆肥中の病原菌、寄生虫卵、雑草種子などが死滅していること |
豚糞には人畜共通の寄生虫がいたり、牛糞には雑草の種子が含まれていることがありますので、堆肥化処理中の発酵温度をが70℃以上に維持することにより病原菌、寄生虫卵、雑草種子が死滅します。 |
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生育阻害物質を含まないこと |
生育阻害物質とは、フェノールカルボ酸や低級脂肪酸(VFA)などの作物の生育の阻害的影響を及ぼす物質のことです。これらの物質は嫌気的な条件下で堆肥化を行うと発生しますが、好気的発酵を促進すれば発生をなくすことができます。 |
★施用効果からみた良い堆肥とは、植物への養分としての効果や土壌の改善効果など地力の増強が図れるものです。 |
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微量要素が豊富に含まれている |
家畜ふん堆肥には、作物にとって必要な多量要素や微量要素が含まれており、速効的な養分や施用と共に、緩効的な養分は分解過程を通じて土壌中に放出され、作物に供給されます。 |
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土壌の物理性の改善 |
家畜ふん堆肥を施用すると土壌が団粒構造となり、その結果土壌が膨軟となり、耕しやすく、通気性、透水性、保水性が高まります。 | |
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緩衝能が高まります |
土壌の有機物含量の増加は緩衝作用を増大させ、土壌の酸性化やアルカリ化を抑制すると共に、化学肥料の多量施用に対しても、濃度障害の軽減効果があります。 |