後継者対策と経営の継続性
組織活動を柱に部会員相互の協力による経営を重視してきたため、稲わら収集などの作業は家族の手を借りることもあり、野上がりの食事会など家族ぐるみの付き合いもしばしば行われます。このような環境の中で、後継者は自然に畜産経営と接する場面も多く、就農意識は高いと感じられます。 部会長は、現在41歳で部会の中では一番若手です。昭和53年から父の経営に後継者として就農しました。年長の部会員とは19歳の開きがありますが部会長を任され組織活動の中心として重要な役割を果たしています。 年長者の経営では、これまで投資した施設・設備を無駄にせず後継者に如何に引き継いでいくのかが重要な課題です。一人の後継者が平成12年の秋から就農予定で、経営継続が行われることになりました。この経営では、町長とJA組合長立会いの下、家族協定の調印式を済ませており給料・休日を定め、仕事の分担も明確にしました。 部会での後継者に対する考え方は、就農を押し付けるものではありません。就農の時期に早い遅いがあるにせよ、これまでの投資や努力については、十分認識しているので無駄にせず利用して経営を継いでくれるという思いがあります。 部会の将来展望は、地域農業の核を目指すということです。現状で部会員の取り組まなければならないことは、自分の後継者が就農する時に自由に経営を展開して行けるような足場固めを行っていくことでもあります。 |